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新作「Snowball earth」創作に至った経緯と楽曲解説(最終回)

タイトルの「Snowball earth」とは、古生物学や地理学でここ10年くらい議論されており、そのインパクト故に有名な「全球凍結」説から取っています。

この世にろくに生物もいなかった原生代の地球には
・ヒューロニアン氷河期(約24-22億年前)
・スターチアン氷河期(約7億6千万年~7億年前)
・マリノアン(ヴァランガー)氷河期(約6億2千万年前~5億5千万年前)
と呼ばれる氷河時代が存在したことが知られており、これらの氷河時代は赤道域まで氷床が及んでいたと言われています。つまりこの時代の地球は巨大な氷の球になっていたわけで、これを「全球凍結=snowball earth」と言います。

この環境下ではいったい地球の気温はいかほどであったのでしょうか?スパコンによるシミュレーションで算出された結果は
・北極や南極の極地でマイナス90℃
・赤道付近でマイナス50℃
というおよそ生命が存在できるとは思えない過酷な環境であったと推測されています。

ところで一昨年に「6億5千万年前の最古の動物(を構成した化学物質)の化石」の発見が新聞などで報道されました。それまでの地球上の生物進化の定説は大体以下のような考えです。

10億年前の地球の生物は単細胞生物が主体で、多細胞生物は小形の菌類などしか存在しませんでした。しかしマリノアン(ヴァランガー)氷河期(約6億2千万年前~5億5千万年前)が終了した原生代末、いわゆるエディアカラ紀には、エディアカラ生物群と呼ばれる大形生物が出現しはじめました。
エディアカラ生物群の中には長さ1mを超える生物化石も産出しており、この突然の大形生物出現と直近最期の「全球凍結」との関係について今でも議論・検討が行われていますが、いずれにしても「大規模な氷河期」=「全球凍結」の終了が生物の爆発的な進化に大きな影響を与えていると推論されており、実際にエディアカラ紀に続くカンブリア紀にはカナダで発見されるバージェス生物群や、中国で発見される澄江生物群が生まれたいわゆる「カンブリア大爆発」がありました。

これが従来の生物進化上の説でした。

ところがマリノアン(ヴァランガー)氷河期の過酷な環境の真っ只中で、海綿動物という大型の多細胞生物が存在した可能性が出てきたわけで、それまでは博物館などでも「「全球凍結」が終わったことで生物の進化が加速した」と説明していた資料や映像などは大幅見直しになるかもしれません。

インド音楽はラーガにしてもターラにしても、インド哲学の「輪廻転生」思想を具現化することを念頭に置くそうです。そんあことを貧困な宗教観で思い描くうちに、人智の及ばぬ壮大な自然現象を経ながら、生命は力強く創造され進化し続けたことに、改めて大いなる創造神の力を感じたものでした。
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テーマ : サイエンス
ジャンル : ニュース

種を維持するということ・・・(最終回)

少し前のニュースですがこんなSFの世界のような事実があるんですねぇ・・・。

オスの存在しないアリを発見

Anne Minard
for National Geographic News
April 20, 2009

 一部の生物ではオスの個体数が減少しており、問題視されている。しかし問題を解決しようにも、このハキリアリの仲間(学名:Mycocepurus smithii)についてはもはや手遅れのようだ。

 新たに発表された研究によると、このアリは全個体がメスであり、いかなる交尾も行われることなく繁栄を続けているという。進化の過程で、繁殖の手段は女王アリによるクローン生成だけになったようである。

「繁殖の方法を新しい形態に進化させたようだが、遺伝のメカニズムはまだ解明されていない」と、研究チームのリーダーを務めたアリゾナ大学の研究員アンナ・ハイムラー氏は説明する。 以下略

このハキリアリの一種は一般的な男女、雌雄による生殖活動無しで種を維持しているわけです。

生殖をするためには男女、雌雄ともに相手にその気になってもらおうと涙ぐましい努力をする必要があります。
その点このハキリアリにはその努力もエネルギーも不要で、煩わしくなくていいように思えるのですが、一見合理的に見える無性生殖、実は大きな問題があります。

生殖して子孫を残すということは多様な遺伝情報を複雑にからめて、その生物を進化させるための重要なファクターであることを忘れてはいけません。この場でも時々書かせていただいていますが、進化とは多様化と自然淘汰の結果です。
無性生殖つまりクローンを創り出すということは基本的には母親の遺伝情報しか伝わらないわけで、種の進化の多様性を放棄するわけで、これ以上の進化は望めないことを意味します。生殖することで子孫を残すと、突然変異や異常を発生させる遺伝上のリスクもありますので、必ずしもマイナスのイメージだけでは無いのですが。

しかし例えば人間のように、地球上に発生してからごくわずかしか歴史の無い生物でも、多種多様な民族が混血し合う事で、いろいろな文化や身体的特徴を持っています。
ところで最近のニュースなどでも、「結婚しない」人とか「結婚しても子供は作らない」人とか「性的に淡白」な人が増えている。などと報道されたりしているのをよく目にします。まぁどこまで信憑性のある調査での結果かはわかりませんが、人間が増えすぎたことへの見えざる調整なのか?これ以上進化することと遺伝上に存在するリスクの回避を両天秤にかけた結果なのか?いずれは訪れる人類の衰退を迎えたときに何か答えがわかるのでしょうか?

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

種を維持するということ・・・(2)

少し前のニュースですがこんなSFの世界のような事実があるんですねぇ・・・。

オスの存在しないアリを発見

Anne Minard
for National Geographic News
April 20, 2009

 一部の生物ではオスの個体数が減少しており、問題視されている。しかし問題を解決しようにも、このハキリアリの仲間(学名:Mycocepurus smithii)についてはもはや手遅れのようだ。

 新たに発表された研究によると、このアリは全個体がメスであり、いかなる交尾も行われることなく繁栄を続けているという。進化の過程で、繁殖の手段は女王アリによるクローン生成だけになったようである。

「繁殖の方法を新しい形態に進化させたようだが、遺伝のメカニズムはまだ解明されていない」と、研究チームのリーダーを務めたアリゾナ大学の研究員アンナ・ハイムラー氏は説明する。 以下略

このハキリアリの一種は一般的な男女、雌雄による生殖活動無しで種を維持しているわけです。

大抵の生物は種を存続させようとする本能があります。そのためにライオンのオスは立派で目立つたてがみがあり、鹿のオスは長く張り出した角があり、生き物によってはメスに自身の力を誇示するためオス同士で戦ったり、命をかけて獲得したエサをプレゼントしたり、あの手この手でメスの気を引き交尾に持ち込んで本能を充足させます。
そのあたり意識しているわけでもありませんが、人間も年頃になれば「あ~カノジョ欲しい!」と日々もんもんとしたりします。もっとも人間はかならずしも出産を伴わなくてもいっぱい生殖活動を行う人もいるので、やや特殊ではありますが・・・。

それに対してこのハキリアリの一種は、オスが必死にメスに気に入られようとする行動が一切不要になります。考えてみれば実に合理的でして、自己が生きるために必要なタンパク質やカルシウムなどの栄養やエネルギーをわざわざ削って、日常ではあまり役に立ちそうに無い「たてがみ」や「角」を作る無駄が無くなります。年頃のメスをめぐって骨肉の争いをオス同士が繰り広げたり、プレゼントを用意したりするエネルギーも不要です。

人間にあてはめてみればもっとわかりやすいかもしれません。

大して無い稼ぎを削ってブランド品で着飾ったり、普段は自転車で駅まで通っているのに休日だけ乗るための高いクルマを買ったり、毎晩コンビニ弁当や閉店間際のスーパーで買った半額の弁当を食べているのに、デートのときは「今夜こそ!」と気合を入れて高級フランス料理を女性に奢ったりする、「エネルギーやコスト」がゼロになるのです。

メス(女性)にしても黙って座っていればオス(男性)がホイホイ寄ってくるわけではありません。いくら男性の女性に対する趣味は多様性があるとは言っても、そうそううまい具合に趣味の合う相手は見つかりません。ある程度は最小公倍数的な女性的魅力を磨く必要がありますので、化粧品や服飾品にコストをかけ、体型を調整するためにエステティック・サロンに通ったり、いろいろ詰めたり吸引したり引っ張り上げたりする方も・・・おっと危ない危ない・・・。

うーむ、これはめんどうくさくなくていいかもしれない・・・。

しかし良く考えてみると煩わしさが無くて合理的に見える無性生殖、実は大きな問題があります。

例によって話が長くなりそうなので引き続きこの件について書かせていただきます。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

種を維持するということ・・・(1)

少し前のニュースですがこんなSFの世界のような事実があるんですねぇ・・・。

オスの存在しないアリを発見

Anne Minard
for National Geographic News
April 20, 2009


 一部の生物ではオスの個体数が減少しており、問題視されている。しかし問題を解決しようにも、このハキリアリの仲間(学名:Mycocepurus smithii)についてはもはや手遅れのようだ。

 新たに発表された研究によると、このアリは全個体がメスであり、いかなる交尾も行われることなく繁栄を続けているという。進化の過程で、繁殖の手段は女王アリによるクローン生成だけになったようである。

「繁殖の方法を新しい形態に進化させたようだが、遺伝のメカニズムはまだ解明されていない」と、研究チームのリーダーを務めたアリゾナ大学の研究員アンナ・ハイムラー氏は説明する。「アリのメスが通常備える生殖器官が既に退化している。オスが発見されたことはないが、どこかに現れたところで交尾をできるとは思えない」と、同氏は説明を続けた。アカカミアリなどは無性生殖が可能だが、そのようなアリでも万が一に備えて生殖器官が正常に機能するようになっている。

 この発見は、「Proceedings of the Royal Society」誌のオンライン版に4月15日付で掲載された。

簡単に言ってしまえばハキリアリの一種が完全に女性社会になってしまっており、女王蟻は交尾などの生殖行為なしで排卵し(とは書かれていないのでよくわかりませんが)、子孫を残すということです。
元々、蟻は無性生殖が可能であることはこの場で書かせていただいたことがあります。

「(暇な)大人のための童謡講座 「おつかいありさん」は何をそんなに急いでいたか?(2)」

女王蟻はオスと交尾をすると、そのオスの精子をすべて自分の体に溜め込んでしまいます。具体的には精子嚢と呼ばれる器官に溜めます。そしてここから少しずつ精子を出して自分で受精させたり、させなかったりしながら有精卵と無精卵を産み分けることができるのです。
しかも産まれてくる幼虫の殆どは生物学的にはメスですので、オスは女王に精子を提供できる程度の数しか生まれません。
ところがこのハキリアリの一種は完全に無精卵だけで繁殖を継続しているというから驚きなわけです。無性生殖と言うと一般のイメージは、単細胞生物などが体を二つに割って自分とまったく同じ子孫を残す「分裂」や、植物によく見られますがおできのように自分の体に子孫の元が発生する「発芽」かもしれません。
いずれにしてもこれらはまさに自然界のクローン技術です。

例によって話が長くなりそうなので次回に続きを書かせていただきます。

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ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:kanchikuan
はじめまして。 中学生くらいに突如、音楽に興味を持ち「ブラバン」や「ロック・バンド」やよくあるコースで音楽を愛し、今はもっぱらDTMを趣味としてネットで自作曲を公開したりしています。

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