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初代ペンギン

南極に住むコウテイペンギンはその体長の大きさに似つかわない愛嬌のある仕草が人気で、水族館などでもペンギンが観察できるエリアはいつも親子連れでいっぱいですね。
しかし現在なにかと問題になる温暖化から派生して彼らの絶滅の日が近いという記事がありました。
それと関連してかつてペンギンと呼ばれたのは別の鳥であったことも書かれています。

かつてペンギンと呼ばれた鳥がいた…
 かつてペンギンと呼ばれた鳥がいた。今もいるよと突っ込まれそうだが、あれは先代を襲名した2代目ペンギンだ。初代は1844年6月3日か4日に絶滅した。ペンギンとはこの鳥、オオウミガラスの特徴である頭の白斑を指した古代ケルト語だった▲なぜ絶滅の日まで分かるかといえば、最後のつがいを人が殺したからだ。生息地のアイスランド沖岩礁で抱卵中の2羽が人に見つかり、1羽は殴り殺され、1羽は絞め殺された。最後の卵は割れていた(今泉忠明著「絶滅野生動物の事典」)▲全長約80センチ、体重5キロに達したこの海鳥は腹は白く、背は暗褐色だった。翼は20センチほどに退化して空は飛べない。その代わりに潜水は巧みで魚類やイカを食べ、陸上では直立してヨチヨチ歩きをした。要するに今のペンギンそっくりである▲かつては北大西洋に数百万羽は生息していたオオウミガラスである。それを絶滅に追い込んだのは、羽毛と卵を求める人間の乱獲だった。そして絶滅寸前には、標本を高額で買い取るという博物館が欲深い人間を最後の捕殺に駆り立てた▲人間は南極にもオオウミガラスに似た鳥がいるのをみつけ、ペンギンと呼ぶことになる。最新の米仏の研究チームの報告によると、その南極のコウテイペンギンが今世紀末には絶滅の可能性があるというのだ。こちらは地球温暖化による海氷の減少で、繁殖が難しくなるためだ▲まさかといいたいが、2代目同様人を恐れず船を見るとヨチヨチ寄ってきた初代を平気で殺りくした人間のことだ。目先の欲や無関心がまたもペンギンを悲劇の鳥の名にしかねない。もう地球上に3代目を襲名できる鳥はいない。
毎日新聞

この記事は「人間がペンギンと呼んだ生き物」という前提で書かれていますが、私に言わせれば現生のペンギンは三代目です。
第三紀の漸新世の地層から化石が見つかる「プロトプテルム Plotopteridae(通称ペンギンモドキ)」という古代の鳥が初代です。漸新世と言いますと約3,370万年前から約2,380万年前ですから恐竜はとうに絶滅していますが、人間も影も形も無い時代です。

カリフォルニアでごく一部の化石が発見され新種の鳥として「プロトプテルム」と命名されました。実はこのペンギンモドキは北米で発見される5年前の 1964年に、日本の福岡で最初の化石が発見されていました。しかし当時はこれが新種の鳥とはわからずにいたのです。また1969年に命名されたものも化石が一部しか発見されていないことから全体の姿の復元はできていませんでした。
初発見から13年後の1977年に今度は日本の北九州で胴体、翼の化石が発見され「ペンギン」そっくりの姿が明らかになったのでした。
現生のペンギン同様に翼は退化して飛べないかわりに、流線型の体型で泳ぎが達者であったと考えられています。その後も日本で多くの化石が発見されておりプロトプテルムの重要産地となっています。1996年には推定体長3メートル近い化石も発見されており、実際に現在にこんなでかいペンギンがうろちょろしていたらパニックですね。
結局この古代の巨鳥は海洋における食物連鎖の中で、小型なものから大型なものまで多様化が進んだアシカやトドなどの海生哺乳類に淘汰されて絶滅します。
コウテイペンギンは温暖化の影響で住む場所が減少して絶滅の危機に瀕しているわけですが、それとともにその体の大きさにも要因があるように思います。あの大きさだとアザラシなどと競合することになり、環境変化への対応力が無ければすぐに衰退してしまうことでしょう。
温暖化の原因が人間によるものだ。と断定してしまえばそのとばっちりを受けたコウテイペンギンを守らねば。という気概も理解できますが、生き物が発生し進化し淘汰される先には、空間のできた生態系を別の生き物が占めるという摂理もあります。自然界の生き物が人間の自分勝手な行動で絶滅することは決して許してはならないことですが、万が一コウテイペンギンが本当に衰退し絶滅したときにそこのポジションを勝ち取るのはどんな生き物なんでしょう?

ところで2004年に「ディスカバリー・チャンネル」で放映されて評判になった「Future is wild」future.jpg
をご紹介いたします。

500 万年後の地球でトドやゾウアザラシが絶滅して空きになった食物連鎖上のポジションに、カツオドリが進化した「ガネットホエール」という生き物が入っている。という空想の物語を見ることができます。敵に襲われると胃の中の未消化物を「ゲッ」と吐き出して臭いで撃退する場面があります。食事中に見ると思わずすっぱいものがこみあがって来ますが、実際にペリカンやペンギンは親がたらふく食った餌をもどして、「さあどうぞ」と雛に与えるのでこのあたりの描写はよく考えられていると思います。

アザラシや人間などの哺乳類に淘汰された鳥類が、その追われた地位を奪還しているようでおもしろいと思いました。DVDはもう店頭には在庫が無いかもしれませんがひょっとしてまた衛星で再放送するかもしれません。機会があれば是非ご覧ください。太古同様に人間には伺うことのできない未来の時代をまじめに想像することも楽しいもんです。
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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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