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恐竜のPR大使(最終回)

史上最大のティラノサウルスの化石の所有権を巡り、そもそもの発見・発掘者であるブラックヒルズ地質学研究所のピーター・ラーソン所長。発掘された土地の所有者であるウイリアムズ氏。スー族先住民たち。土地所有権の信託を受けていたアメリカ連邦政府が主調し、裁判で争われました。
所有権はウイリアムズ氏と内務省アメリカ先住民関係局の二名に属する。という判決が1993年に出され、その後、内務省アメリカ先住民関係局の許可のもと、ウイリアムズ氏は化石を売却することになり、更に2年後に有名なオークション仲介商であるサザビーズでオークションに出品されました。

スーの巨大な体や、保存状態の良さは世界中の博物館の注目を集めました。
シカゴのフィールド自然史博物館の館長ジョン・マッカーター氏は、きわめてやり手の経営者として有名で、ハンバーガー・チェーンのマクドナルドやウォルト・ディズニー等に、スーのアメリカ国外流出の危機とその商業的な価値を説明し、莫大な資金援助をバックに結局手数料込みで836万ドル(当時のレートで約10億円)でスーを落札。スーを組み立てて展示するだけで無く、スーのレプリカを2体作ってマクドナルドとウォルト・ディズニーに提供しました。
マクドナルドはそのレプリカで全世界を巡業しており、またフィールド自然史博物館はスーの関連グッズもどっちゃり作って販売し現在に至っています。

2005年に日本にスーがやって来たのも、そのマクドナルドの世界巡業の一環であったわけです。
sue.jpg


ブラックヒルズ地質学研究所にしてみれば正式に発掘料も支払っている上に、発掘、運搬、クリーニングに相当なコストを投じており、それがあっさり押収されたことでまったくのふんだりけったりでありました。

そもそも土地など誰のものでも無い。という理屈があります。これに関しては法治主義を重んじる私にしてみれば一定のルールの下で、衣食住は保証されるべきという観点から賛同はできません。
しかし、例え石質に置換されているとは言え化石はそこで生息し、たまたまたそこで死後に化石化して保存されたものであって、これこそ誰のものでもありません。
ほんの少し前までは、日本の国土は関東ローム層に代表される数百万年前程度の新しい地質で、数千万年前、数億年前の化石など出ないと考えられていたものです。
それが日本でも最近はあちこちで恐竜の化石が発見されています。しかしそれで儲けた人の話など聞いたことがありませんし、これからもそうであって欲しいと思う「一古生物ファン」であるevnc_chckです。

何でも商売にしてしまう「アメリカ」ならではの、くだらないエピソードとしてお読みいただければ十分なお話しでした。
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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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はじめまして。 中学生くらいに突如、音楽に興味を持ち「ブラバン」や「ロック・バンド」やよくあるコースで音楽を愛し、今はもっぱらDTMを趣味としてネットで自作曲を公開したりしています。

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