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クリスマスでもカーニバルの気持ちで・・・(2)

小学生のころ、友人宅で行われるドッヂボール大会に参加した私。件の友人宅は大きな工場と倉庫を併設したお金持ちでした。
しかし何を製造しているのか?この工場からは不思議な臭いが漂ってきます・・・。

気になってチラチラと工場を伺っているうちに、同級生たちがわらわらと集まり、今日の目的であるドッヂボール大会が駐車場で開催されました。本当に広くて学校の校庭くらいあるんじゃないかと思う広さです。
私は正直、ボールを使って遊ぶのはあまり好きでは無く、さっさとボールに自分から当たって外野でワァワァ叫ぶだけの役回りになりました。ただそうは言ってもときどきは自分のところにもボールが飛んで来るので、その際はヘタに内野の連中に当てて復活するわけにもいかず、「おおし!サンドウィッチするぞ!」とか適当なことをほざいて山ボールを自軍エリアに投げていました。

そんなネガティブな私のところに思いのほか速い球が飛んで来てしまい、殆ど別事を考えていた私はフイを突かれてボールをキャッチし損なってしまいました。同級生たちは道を渡ってコロンコロンと転がっていくボールと、それを眺めて突っ立っている私を交互に見ています。「おまえが行かんでだれが行くんだ?」という目です。

しぶしぶボールを追いかける私。ボールは軽快に転がりながら件の倉庫へと吸い込まれていきました。

本当は作業中の倉庫に外部の、しかも小学生の児童が入り込むなど安全衛生上は大問題でしょうが、そんなことは気にもせず私は薄暗い倉庫に転がり込んだボールを捜しました。ボールは空きパレットの積まれた奥の方で、へたくそにパクッたディズニー・キャラらしきイラストをこちらに向けて止まっています。虚ろな目で微笑むニセ・ミッキーを見つめながらボールに近づくと、ふと左手の壁際に置かれたドラム缶は金属の蓋がされていないことに気づきました。そう言えばこの工場は何を作っているのでしょう?ムクムクと興味が再燃してきた私は、周りに作業中のおじさんたちがいないことを確かめると、そっと蓋の無いドラム缶に忍び寄りました。
先ほどからあたりを漂う臭いが強くなっていきます。そーっと近づきドラム缶の上から中を覗きこんだ私は刹那に呼吸を止めました。

ときどきこの場でもお話していますが、鳥は恐竜、特にアロサウルスやティラノサウルスでお馴染みの獣脚類恐竜が進化したとされています。まだまだ研究、検証、議論は継続中ですが、私はこの説を読んだり自分で紹介したりする度にこのときの記憶が思い返されます。

ドラム缶の中にはぐったりと力なく折り重なる、大量の小さな恐竜がギッチリと詰め込まれていました。
いや、実際は羽もトサカもむしり取られたニワトリの死骸が、ドラム缶から溢れんばかりに詰め込まれていたのです。

精肉店に行けば鶏肉は部位ごとでも売っていますが、クリスマスの時期などは正肉の状態でも目にすることがありました。しかしさすがに頭が付いた状態で羽をむしられたニワトリは見たことがありません。一様に首をぐんにゃりと曲げて、中には嘴をポカンと涎でもたれそうにあけているのや、キッと目を見開いているやつもいて、今にも起き上がってきそうな空恐ろしさを感じました。

思わず後ずさった私ですが、そのちょうど真後ろに金属製の大きな箱があることに気づきました。私の心のカラータイマーがピコンピコンと警告を鳴らしますが、好奇心のほうが勝った私はよせばいいのにその金属の箱の中も覗きこんでいまいました。
さすがに今度はがまんできませんでした。そこには大量のむしられた羽に混じってニワトリの頭だけが放り込まれていたのです・・・。
いかにも鋭利な刃物で切り落とされたそれらの切り口からは、気道でしょうか?食堂でしょうか?薄いピンク色の蛇腹状になった直径4mmくらいの管が飛び出ているのがはっきりと見えます。「生き物の体は一本の管なんだなぁ・・・」とか場違いなことを考えながらしばらく凝視してしまいました。

その後は何か言葉に出してはいけないもののような気がして、ずっと押し黙ったままドッヂボールをやって、ぼんやりしながら帰路についたのでした。

その後、機会も無かったのですがAの家に行くことは二度とありませんでした。現在、そこに鶏肉の加工所があるのかも存じ上げません。不思議とショッキングな場面に遭遇しながらも、私はニワトリが未だに好物です。あの時は気持ち悪いとか残酷だとか、そんな軽薄な博愛主義にも陥らず、むしろ「こういう仕事があっておいしく食べられるんだなぁ」と子供心に納得したものです。

クリスマスになると時々、羽をむしられ調理されるのを待っていたニワトリたちを思い出すevnc_chckでした。
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テーマ : ひとりごとのようなもの
ジャンル : 日記

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カエルといい・・・

こんばんは。

カエルといい、鶏といい、凄い体験をされてますね。
食肉業者って、話としてどうしてもタブーな部分がありますよね。

あぁ・・・そう言えば

MiKiTaさん、いらっしゃい。

そう言えばカエルの半裂きの話も読んでいただいたんでしたね(w。

>食肉業者って、話としてどうしてもタブーな部分が
そうですね・・・。食肉の廃棄物を処理する業者の話も実はあるんですが・・・。

これは極め付けなんでちょっとこの場には書けないですね。

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はじめまして。 中学生くらいに突如、音楽に興味を持ち「ブラバン」や「ロック・バンド」やよくあるコースで音楽を愛し、今はもっぱらDTMを趣味としてネットで自作曲を公開したりしています。

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