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葬儀用BGM考(後編)

過労で死ぬことはあっても、老化で死ぬにはまだ少々早いevnc_chckですが、いざ自分がその時を迎えて、特に生前にあちこちで自分でも思いもよらぬ不義理をしていなければ、それなりの葬儀を営んでもらえると思っております。

ところで、私の葬儀においては一体どの曲をBGMにしてもらおうかと考えました。

まず「千の風になって」だけはぜってぇ避けたい!という強い思いがあります(笑。葬儀会社が勝手に流すといけないので、遺言に明言するか化けて出る必要がありそうです。

もし日本のポップスや歌曲の中からセレクトするのであれば、やはり沢田知可子さんの「会いたい」でしょうかね。ただはまり過ぎてしまうし「BGM」にはならないような気がします。式典ですからそれを邪魔してはいけないと大人の気配りも大切ですよね(笑。

クラシックだと真っ先に挙げたいのがアレッサンドロ・マルチェッロの「オーボエと弦楽合奏のための協奏曲 ニ短調」の第二楽章です。以前にも自作曲の参考にしたことをこの場でも書かせていただいたことがあります。古今もっとも美しいオーボエ協奏曲と讃えられる名曲です。
次に挙げたいのがベートーヴェンの「交響曲第7番イ長調作品92」の第ニ楽章 Allegretto イ短調ですね。ベト7と言うとドラマ版の「のだめカンタービレ」でオープニングに使用された第一楽章がすっかり人気で、かつてはベートーヴェンのシンフォニーと言えば5番の「運命」とか9番の「合唱」でしたが、最近ではこの7番が真っ先に口をついて出る新人クラシック・ファンの方が増えたようです。しかしこの7番は聴いた印象が派手なためか今までは評価があまり高く無い中で、実は第二楽章だけは誰もが絶賛する名曲でした。
ゆっくりと歩むようなリズムに乗って語りかけられる物悲しい旋律。一編の歌曲を聴くようなその曲は後半、古典的なフーガを伴い第三楽章に流れて行きます。
以上はひたすら悲しげな曲ですが、葬儀だからと言って悲壮感漂う曲ばかり流せばいい訳ではありません。もっと柔軟に考えれば死は終わりでは無い、というポジティブ思考な曲があってもいいので、ここはもう一曲トマゾ・アルビノーニの「オーボエ協奏曲作品9-2 ニ短調」の第二楽章を挙げましょう。アルビノーニのオーボエ好きは、彼がこの楽器のためのコンチェルトだけで16曲も書いていることからも有名です。この作品9-2の第二楽章は華やかな弦楽の伴奏に息の長い歌うような旋律が流れ、まるで天国で聴く音楽はかくや!と思わせるやはりオーボエ協奏曲の大傑作です。
因みにドラマなどのうら寂しい雰囲気の場面でよく聴かれる「アルビノーニのアダージョ」は、1945年にドレスデン国立図書館の廃墟の中で発見されたトリオ・ソナタの緩徐楽章の断片から再構成されたものです。こちらも作品の成り立ちの話は別として葬儀のBGMにピッタリですが、あまりに有名なんで私は避けたいと思います。

ジャズはどうでしょうか?あまりジャズを葬儀で流すケースは聞きませんが、最近は宗教色を廃して音楽を流す「音楽葬」というのがあるらしいので、私が天寿をまっとうするであろう時代にはごく普通にジャズやロックの名曲を流す葬儀があるかもしれません。
ジャズでダイレクトに「葬送」のイメージを持った作品はさすがに無いように思いますが、かと言ってアップ・テンポのブルースとかオーネット・コールマンとか流すわけにもいきません(笑。ここは雰囲気重視でしっとりとしたバラードを流したいところです。
ジョン・コルトレーンのその名もズバリ「バラード」と言うアルバムの最初に収録されている、「Say it」という曲。それからライブ・アルバムですが「Blue Train」と言うアルバムの「I want to talk about you」という曲。この2曲が自分としてはお気に入りです。
コルトレーンと言うと激しいビートの上で「フリー・スタイルのアドリブ」を長時間パフォーマンスする、よく言われる「怒れるテナーマン」のイメージが強いと思います。
しかしテクニシャンとしての側面に恥じない「バラードの表現力」も高く、太く真っ直ぐな音色のテナーで奏でられるバラードは、単なる「泣き」の一言ではすませられない訴求力を伴って響きます。 ただ「I want to talk about you」はライブ版ということもあり、途中でドラムスのエルヴィン・ジョーンズが我慢できなくなったのかいつものように暴れだしますし、最後にコルトレーンの無伴奏による長~いカデンツァがあります。この辺はBGMにするなら編集が必要な気がします。

もう一人、敬愛するピアニスト、ビル・エヴァンスの「Potrait in Jazz」と言うアルバムから、「Spring is here」と「Blue in Green」を挙げたいと思います。よくエヴァンスは「耽美的」と言われますが、それはエモーショナルな部分だけで無く彼のモードに対する深く革新的な理解が、和声的な動きを超えたまさに「歌」を奏でているからこそのことだと思います。
この2曲にはそのことが顕著に感じられるのではないでしょうか?

いっそのこと自分で創っちゃおうかな・・・?とも考えます。何か葬儀の場で司会のおば様が
「故人はとても音楽を愛し、それを生涯の趣味として(どうのこうの)・・・。今、皆様がお聴きいただいておりますこの曲も故人が生前に(どうのこうの)・・・」
とかやってくれるとかっちょ良くないっすか?いやもちろんその時点で私は死んでますけどね。

こんな自分が死んでからのことを「ああでも無い。こうでうも無い。」とはなはだ無駄に熟考しておりましたが、そもそも葬儀ではどんな音楽が流れるのだろうか?とさっそく困ったときのネット検索です。
すると何と!葬儀専用のライセンス・フリーの音源がいくつか「販売」されていますが、それがまた高い!
8曲入りのCDで8千円くらいのやら、中には各10曲入りのCD2枚組で4万円くらいの・・・。ここまで来ると最早「開運の○○」に近いものを感じる商品であります。試しに「葬儀 BGM」とかでググッてみてください。ピアノ曲10曲とエレクトーン曲10曲だそうですわ。何じゃそりゃ?サンプルがあったんで聴いてみましたがE-Windに投稿されたら「綺麗な曲ですね」と、半ば社交辞令的にコメントされてお終いレベルでした。

自分で創った物は音楽に限らず絵画だろうが小説だろうが愛着がありますし、法治国家である日本では著作権だって認められています。そんな状況で一応「ライセンス・フリー」で販売するわけですから、ある程度のプライスをつけるのは自由市場の原則からとやかく言うつもりはありませんが、それにしても法外だと思いませんか?4万円ですよ4万円。牛丼100杯食べてもお釣りが出ますよ!牛丼換算する意味がよくわかりませんが・・・。

自分の葬儀で流す曲は別として、フリーで使える葬儀用BGMを作曲して、無料でDLできるようにしてやろうか?と結構本気のevnc_chckです。
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テーマ : 音楽的ひとりごと
ジャンル : 音楽

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またお邪魔します

こんばんは。

ちょっと場違いかもですが、私の葬儀のBGMは中学生の頃からこの曲と決まっています^^;。
http://www.youtube.com/watch?v=3xUU0QWWQpY

実は父の葬儀のときも、私の心内にはこの曲がずっと流れていました。

とは言え、自分の時は「この曲」と考えている今が重要であって、実際にどうなっても文句も言えませんしね^^;。

私の曲なら10曲で3万くらい取ろうかなぁ・・・、なんてねっ。

ではまた。

No title

Blue in Greenはいいですね。
自分も使わせてもらおうかと思っちゃいました(笑)

さすがに葬儀にコールマンやインプレッションズ系のコルトレーンはきついですね(笑)
I want to talk about you と書こうと思って、読み返したらすでに記事中に出てました^^;
私はこちらのバージョンしか聴いた事ないのですが、
Soultraneにスタジオ盤のテイクが入ってますよ。おだやかです。
記事中でこの曲のタイトルに気づかなかったのに、思い浮かんだあたり、
やはり名曲なのでしょうね。

泣いちゃうます・・・

MiKiTaさん、いらっしゃい。

これは泣けますね。もう亡くなられる前から泣いちゃいます・・・。

やはり自分が音楽を趣味とする以上、葬儀とは言え自分が参列者さん方に聴いていただきたく、かつ私を思い出してくれるような音楽を流したいものです。

おお!そうでしたか

雨さん、いらっしゃい。

そうですか。Soultraneに収録されてるんですね。今度、確認してみます。

よし!そっちとBlue in Greenを流そう。って死んじゃってるんですけどね(笑。
でもそやって自分のことをいつまでも忘れてほしくない。という気持ちが伝わればと思います。

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kanchikuan

Author:kanchikuan
はじめまして。 中学生くらいに突如、音楽に興味を持ち「ブラバン」や「ロック・バンド」やよくあるコースで音楽を愛し、今はもっぱらDTMを趣味としてネットで自作曲を公開したりしています。

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